会計とAI

Andreessen Horowitz (aka a16z) のアナリストたちが語る会計の未来

要点

  1. 会計業界の現状と課題
    • 会計ソフトウェアは旧式(レーガン時代のもの)で、効率が低い。
    • 会計業界は需要が増加しているにもかかわらず、スタッフの数が減少傾向にある。
    • 2022年から2019年の間に会計士数が16%減少し、CPA(公認会計士)の75%が今後10年以内に退職予定。
  2. AIによる効率化の必要性
    • 会計業務には多くの反復的で手動の作業が含まれ、それを自動化することで効率を向上させる余地がある。
    • AIは特にデータ収集、情報の取り込み、テキストベースの研究などに強みを持つ。
  3. AI導入による影響
    • AIを導入することで、業務が効率化され、価格低下、サービスの迅速化、消費者体験の向上が期待される。
    • 導入初期段階では「実行者」から「レビュー者」への役割移行が重要とされる。
  4. 会計業界の規模
    • アメリカでは会計士と監査人が約150万人、関連職種を含めると300万人以上。
    • 年間1000億ドル以上の市場規模であり、労働力不足が顕著。
  5. AI導入の課題
    • 会計業務は高い正確性が求められるため、導入には慎重な検証が必要。
    • ビジネスモデルの変更が必要で、従来の「時間単価制」から「固定料金制」への移行が課題。
  6. 法務との比較
    • 法務分野ではテキスト主体の業務が多く、AIの導入が進んでいる。
    • 一方、会計業務は数値主体であり、AIの導入が遅れている。
  7. ソフトウェア市場の変化
    • 過去の会計ソフトウェア開発は会計士とエンジニアの大量雇用が必要だったが、AIの進化によりその必要が減少。
    • 新しいAIベースのソリューションは、会計事務所を直接ターゲットとする形で市場を拡大可能。
  8. 消費者への影響
    • AIによる効率化は、消費者にとっても価格の低下やサービス向上に繋がる。
    • 従来の手動作業に費やしていたコストが削減される見込み。
  9. 導入企業の意欲
    • 一部の大手会計事務所は、AI導入のために数億ドル規模の投資を検討している。
  10. 将来の展望
    • AIの普及により、会計業界が効率化されることが期待され、既存のビジネスモデルも大きく変革する可能性がある。

Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)は、アメリカのベンチャーキャピタル会社で、2009年にマーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツによって設立された。アンドリーセンはNetscapeナビゲーターやエンタープライズソフトウェアの開発者として知られる。主にテクノロジー企業への投資を行い、初期投資先にはFacebookやTwitterがある。企業成長を促す多様な支援を提供、かつ高度な投資戦略を採用し、シリコンバレーでの著名な地位を確立した。テクノロジー関連スタートアップとのネットワークを持ち、ポッドキャストやブログで知識を発信している。

freeeは、日本のクラウド会計ソフトウェアの企業。主に中小企業向けにサービスを提供している。会計や経理業務の効率化を目指した機能が充実。特に自動化やスマートフォン対応が特徴。一般的な会計業務の煩雑さを軽減するためのツールが多い。設立は2012年で、急成長を遂げている。ユーザーコミュニティも活発で、サポート体制が整っている。

Money Forwardは、日本のクラウド型会計サービスを提供する企業である。主に中小企業や個人事業主向けに、会計、経理、給与管理などの業務を効率化するツールを展開している。設立は2012年で、急速に成長している。特に、金融データの自動取得機能や、スマートフォンアプリによる利便性が評価されている。また、ユーザーコミュニティの活発さや、使いやすさから高い支持を受けている。上場企業であり、様々な業界の企業と提携している。